
買い手企業向けM&Aの2025年最新事業 M&A成功の鍵は「戦略的PMI」にあり!
こんにちは、中小企業診断士のはださとる(PMI戦略コンサルタント)です。
羽田中小企業診断士事務所では、PMI支援を通じて「M&Aの成功」を実現するため、情報発信をしています。
今回の記事でわかること
2025年 M&A市場におけるPMIの重要性の高まり
PMI失敗による典型的リスクとその影響
▪️M&Aのよくある悩み

現代の経営環境において、M&Aは企業成長の重要な戦略です。
しかし、「M&Aを成功させる」ことは容易ではありません…
多くの経営者が、M&Aの検討段階や実行後に様々な課題に直面しています。



本当に自社に合った売却案件を見つけられるのか?



買収後の事業統合(PMI)がスムーズに進むか不安だ…



M&Aのプロセスが複雑で、何から手をつければ良いのか分からない
もしあなたがこのような悩みを抱えているのであれば、ぜひこのコラムを読み進めてください。
本コラムでは、2025年のM&A最新事情を踏まえ、買い手企業がM&Aを成功させるための最も重要なポイントである「PMI(Post Merger Integration)」に焦点を当て、具体的な事例を交えながら解説します。



ぜひ、最後まで読んで「M&A」の成功を目指しましょう!
2025年 M&A市場のトレンド:PMIの重要性の高まり
2025年のM&A市場において、最も注目すべきトレンドは、M&Aの成功を決定づける「PMI」の重要性が飛躍的に高まっていることです。
M&Aは、単に企業の規模を拡大するための手段ではありません。真のM&Aの成功とは、買収によって企業価値を最大化し、持続的な成長を実現することです。そして、その達成を左右するのが、クロージング後の「PMI」に他なりません。


*令和4年3月中小企業庁 中小PMIガイドライン 10ページより引用https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/download/pmi_guideline.pdf
M&A失敗の原因は、PMIの準備不足?!



M&Aだけでは、経営が上手くいくわけではないのか…



買収後の事業統合、すなわち「PMI」こそが、M&Aの成否を決定づけると言っても過言ではありません。



私の会社ではM&A後に従業員の反発があり苦労してます…
多くの企業が、M&Aの検討段階でデューデリジェンスに多大な労力を費やし、買収価格の交渉に心血を注ぎます。もちろん、これらはM&Aを成功させる上で不可欠なプロセスです。しかし、そこにいくら力を注いでもM&Aが成功するかどうかはやってみないとわかりません。
PMIとは、買収した企業を自社の事業戦略に組み込み、企業文化、組織体制、業務プロセスなどを統合していく一連のプロセスを指します。ここでの統合がうまくいかないと、従業員の反発、主要人材の流出、業績悪化など、様々な問題を引き起こす可能性があります。
PMIの失敗例
買収先の従業員は、新しい環境への適応に不安を感じています。彼らの不安を解消し、新しい組織の一員として迎え入れ、共に目標に向かって進んでいくための具体的な戦略がなければ、せっかくのM&Aも絵に描いた餅になってしまいます。
PMIの失敗事例として「従業員の反発」が挙げられます。これは、買収される側の従業員が新しい経営方針や企業文化に馴染めず、モチベーションの低下や離職につながる典型的な例です。
他にも、PMIが適切に進まない場合、以下のような事態が起こりえます。
・キーパーソンの離職
・連鎖的な人材の流出
・経営者の懸命な努力も進まないPMI統合プロセス
・買い手企業の既存ビジネスも継続不可能に



これらのリスクを回避し、M&Aを真に成功させるためには、PMIを戦略的に位置づけ、周到な準備と実行が不可欠なのです。
戦略的PMIを成功に導く実践アプローチと事例紹介
真のM&Aの成功とは、買収によって企業価値を最大化し、持続的な成長を実現することです。そのためには、事業シナジーの創出はもちろんのこと、買収先の従業員がモチベーション高く、安心して働き続けられる環境を整備し、企業文化の融合を図ることが不可欠です。
一般的に、PMIは大きく以下の3つの段階で進めることが理想的とされています。
PMIの進め方:経営統合 ⇨ 信頼関係の構築 ⇨ 業務統合
経営統合(ビジョン・戦略の共有):
M&Aの目的、新会社としてのビジョン、将来の戦略を明確にし、両社の経営層間で深く共有することから始めます。これにより、組織全体の方向性を一致させ、具体的なPMIの目標設定を行います。特に、M&Aの根幹にある「M&Aの目的」が曖昧なままだと、M&Aの成功を定義することもできなくなります。シナジー効果の創出をどこに求めるのか、買収によって何を達成したいのかを明確に定めることが、成功への第一歩です。
信頼関係の構築(企業文化の融合)
経営統合の方向性が見えたら、次に両社の従業員間、顧客、その他ステークホルダーとの信頼関係構築を重視します。「従業員の反発」は、この段階での取り組みが不十分な場合に発生しがちです。 両社の企業文化の良い点を理解し、尊重し合う姿勢が不可欠です。単に「仲良しグループ」を作るのではなく、M&Aの目的達成に向けた「全社一丸」となる機運を醸成することが重要です。
業務統合(システム・プロセスの統一)
信頼関係が醸成されてきた次の段階で、具体的な業務プロセスやシステムの統合に着手します。財務、人事、生産、販売などの基幹システムや業務プロセスの統合は、事業シナジーを最大化し、効率を向上させる上で不可欠です。 しかし、性急な統合はかえって従業員のモチベーション低下をもたらします。あくまで最後のステップとして実行することが大切です。
*参照:中小PMIガイドライン10ページ
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/download/pmi_guideline.pdf
注意すべきPMIの落とし穴:目的不明確な「信頼関係先行型」
現実にはM&Aの目的が明確ではないまま、まず「売り手・買い手の仲を深める」という意図で、信頼関係の構築からPMIがスタートしてしまうケースが多く見受けられます。これは、いわば「仲良しグループ」にはなるものの、M&Aの根本的な目的である「全社一丸となってシナジー効果を創出し、企業価値を高める」という機運が生まれにくいという落とし穴があります。



ここまでで、PMIの重要性を理解していただけたでしょうか。
PMIを実際に行うとなると難しいですよね…
専門家のサポートを得たり、具体的なイメージをつけるために勉強会への参加をおすすめします。
事例から学ぶM&Aの進め方とPMIの重要性(セミナー紹介)
本セミナーでは、これらのPMIの実践アプローチと、具体的な事例(M&Aの進め方、PMIの失敗事例、経営統合の進め方)を通じて、PMIがM&A成功にいかに不可欠であるか、そして自社の経営戦略としてM&Aをどのように活用していくか、具体的なイメージを掴んでいただくことを目標としています。
セミナー概要
タイトル: 買い手企業向けM&Aの2025年最新事情
開催日時: 2025年6月20日(金)18:00~(約60分)
場所: オンライン(Zoom Webinar形式) 顔出しなしでお気軽にご参加ください
講師: 羽田暁(羽田中小企業診断士事務所 代表、PMI戦略コンサルタント)
参加費: 無料
申し込み方法:
問い合わせ先:https://vmschool.jp/event/2926/
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